1.投資試算、財源試算、投資以外の経費の見通しのマッチング
・投資以外の経費について、徹底した効率化を図った見通しを作成します。
・投資試算、投資以外の経費の見通しの合計額に、財源試算が不足する場合、均衡を図る必要があります。
2.均衡を図るための調整
(1)投資試算
・投資計画のダウンサイジング、スペックダウン
・予防、保全、維持など、適切な維持管理による施設、設備の長寿命化
・過剰投資、重複投資の可能性を精査
・新たな知見や新技術の導入
・優先順位が低い事業の先送り、取りやめ
・民間資金、ノウハウの活用
・広域化の推進等
(2)投資以外の経費の見通し
・給与、定員の見直し
・広域化の推進
・民間のノウハウの活用等
(3)財源試算
・内部留保額の見直し
・料金設定の見直し等
3.留意点
(1)投資の合理化
投資を合理化を進める必要性は高いですが、短期的に経営が改善しても、中長期的な事業の安定的な継続に支障をきたす
ような過度な節減とならないよう、留意する必要があります。そのためには、以下に留意してください。
① 必要な住民サービスの維持に支障を来たしていないか
② 技術、知見の承継、災害等への適切な対応が困難になっていないか
③ 顧客満足度は低下しないか、など
(2)議会、住民への説明
・経営戦略策定は地域の現状や将来像を踏まえた検討です。公営企業だけでなく、一般会計関係部局との連携や、
議会、住民への十分な説明等が必要です。
・特に、合理化策として、ダウンサイジング等により影響を受ける地域の議会、住民の理解を得ることは重要です。
(3)その他の合理化策の検討
投資試算の合理化や、料金の改定以外にも、さまざまな方法を検討してください。
①調達の工夫による経費抑制
競争入札の実施など、適正な契約相手方の選定を前提に、複数の自治体による共同発注、契約条件の合理化等により
経費を抑制できることもあります。
②資金調達時の金利コストの低減
中長期にわたって負担する企業債の金利も、工夫により低減できる可能性があります。